神戸酒心館

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作家メッセージ_西念秋夫_日本の手仕事展2022

日本の手仕事展神戸酒心館

2022年10月6日(木)から10月11日(火)まで開催される「日本の手仕事展2022」。

出展する作家の皆さんは14名です。
作家から皆さんへ、メッセージを週替わりでお届けします。

西念

 

陶邑(すえむら)にいた大国主の子、太田田根子は崇神天皇により三輪山に迎えられ祭神を始めます。祭神では大甕で米を発酵させた濁酒を造りました。

古来、陶の器と書いて「スエキ」と呼びます。
スエキは中国より伝わった酒造りの道具を指しており、450年には朝鮮から陶工が呼ばれ、日本でもスエキが作られ始めました。
神に供える御神酒(おみき)を取る横瓶や酒を汲出す柄杓の(はそう)、甘(かん)と呼ぶぐい呑み、供え物を盛る高坏、灯用のシャンデリアなどが見られ、奈良時代には硯と薬壺も作られました。

行基はこの陶邑で生まれ、全国にスエキを伝えます。後にスエキは行基焼とも呼ばれるようになり、六古窯の元になりました。
現代では「陶器」を「とうき」と読みますから、「スエキ」には「須恵器」の字があてられているのです。

 

陶芸作家
西念秋夫
Akio Sainen